マルハチ Cyathea mertensiana (Kunze) Copel.

  • ヘゴ目 Cyatheales キアテアレス
  • ヘゴ科 cyatheaceae キアテアケアエ
  • ヘゴ属 Cyathea キアテア
  • ヒカゲヘゴ亜属 Sphaeropteris スパエロプテリス(球状の翼?)
  • マルハチ mertensiana メルテンシアナ(カール・ハインリヒ・メルテンスへの献名)

常緑性の木性シダ。

小笠原の固有種で、父島、弟島、母島に分布。

小笠原には4種の木性シダが分布している。

  • ヘゴ
  • メヘゴ
  • マルハチ
  • エダウチムニンヘゴ

マルハチは、その名前の由来である、葉柄痕に残る維管束の跡が、丸に逆さの八の字にみえること、葉柄に棘がほとんどなく黄緑色であることなどから判別できる。

種小名のmertensianaは、1826年2月から1829年9月まで行われたロシア領のアメリカ沿岸を調査するための航海に同行していたドイツの植物学者、カール・ハインリヒ・メルテンスへの献名だと思われる。
この航海では小笠原諸島にも立ち寄っており、同様にmertensの名が学名につく小笠原の植物には、ヒメツバキ(Schima wallichii subsp. mertensiana)、シマモチ(Ilex mertensii)がある。
最初の命名者「Kunze」はドイツの昆虫学者、植物学者であるグスタフ・クンツェ。
「Copel.」はアメリカの植物学者、農学者であるエドウィン・ビンガム・コープランド。

若い個体 母島 2019年10月
葉柄に棘がない(ヘゴは棘がある)
2019年10月
マルハチの由来である葉柄痕
たまたま目につく状態なだけでシダ植物の維管束の配置は”マルハチ状”であることが多い気がする。(リュウビンタイ等)
2019年10月
道路沿いのマルハチ
2019年11月
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